インターネットで見かけた募金のお願い、信頼できるか確認するシンプルなステップ
インターネットを利用していると、災害の支援や病気治療のためなど、さまざまな募金のお願いを目にすることがあります。困っている方々を助けたいというお気持ちは大変尊いものです。
しかし残念ながら、そうした善意につけ込み、実際には寄付金が届けられないような、信頼できない募金のお願いも存在します。安心して募金を行うためには、いくつかの簡単な確認を行うことが大切です。
この記事では、インターネットで見かけた募金のお願いが信頼できるものかを確認するための、誰でもできるシンプルなステップをご紹介します。
募金のお願い、まずは立ち止まって確認しましょう
インターネットで募金のお願いを見ても、すぐに手続きをする前に、少し時間を取って落ち着いて確認することが大切です。焦らせるような表現には特に注意が必要です。
確認ステップ1:差出人やサイトの情報を見てみましょう
メールやメッセージで募金のお願いが届いた場合は、誰から送られてきたのか、その差出人が本当に信頼できる団体なのかを確認します。
- メールの場合: 送信元のアドレスが、その団体の公式サイトに書かれているアドレスと一致するか確認してみましょう。似ているけれど少し違うアドレス(例えば、
@yahoo.co.jp
が@yaho0.co.jp
のように数字のゼロになっているなど)には注意が必要です。 - ウェブサイトの場合: 募金を受け付けているウェブサイトのアドレス(URLと呼ばれます)をよく見てみましょう。信頼できる団体の公式ウェブサイトのアドレスと一致するか、あるいはその団体名が入っているかなどを確認します。全く関係のないような長いアドレスや、不自然な文字列のアドレスには注意が必要です。また、ウェブサイトのどこかに、その団体がどのような組織なのか、住所や連絡先などが書かれた「運営者情報」や「団体概要」といったページがあるか探してみましょう。情報が全く書かれていないサイトは注意が必要です。
確認ステップ2:その団体について調べてみましょう
募金をお願いしている団体が、本当に活動している信頼できる団体なのかをインターネットで少し調べてみることができます。
- インターネット検索: 団体の名前をインターネットで検索してみましょう。公式のウェブサイトや、その団体についてのニュース記事、活動報告などが見つかるか確認します。全く情報が見つからない、あるいは悪い評判ばかりが見つかる場合は注意が必要です。
- 有名な団体か確認: 赤い羽根共同募金や日本赤十字社、ユニセフといった、名前をよく聞く大きな団体であれば、信頼できる可能性が高いと言えます。これらの団体の公式ウェブサイトから募金を行うのが最も安心できる方法の一つです。
- 活動報告や資金の使い道: 信頼できる団体であれば、これまでにどのような活動をしてきたのか、集まった募金をどのように使っているのか、といった報告を公式サイトなどで公開していることが多いです。そうした情報がきちんと示されているか確認してみましょう。
確認ステップ3:公的な情報と照らし合わせてみましょう
もし、大きな災害などに関する募金であれば、その災害が本当に起きているのか、そしてどのような団体が公式に募金を受け付けているのかを、ニュースや公的な機関(国の省庁や自治体のウェブサイトなど)の情報で確認してみましょう。公的な機関が呼びかけている募金先であれば、安心して寄付を行うことができます。
確認ステップ4:もし不安なら、一人で決めずに相談しましょう
これらの確認をしても、少しでも「本当に大丈夫かな?」と不安に感じたら、すぐに募金の手続きをするのはやめましょう。
- 家族や信頼できる人: ご家族や、普段から相談できる知人、信頼できる友人などに一度相談してみましょう。
- 消費生活センター: 不安な点がある場合は、お住まいの地域の消費生活センターに相談することもできます。
安心できる募金のために
善意の気持ちを大切にしつつ、それが本当に困っている方々に届くように、少し立ち止まって確認する習慣をつけることが大切です。ここでご紹介したシンプルなステップを参考に、安心してインターネットを活用してください。
もし、すでに募金をしてしまって、後から「怪しいかもしれない」と不安になった場合も、一人で悩まず、ご家族や消費生活センターなどに相談してください。