給付金や還付金に関する通知が来たら? 騙されないための確認ステップ
はじめに
インターネットを利用していると、生活に役立つ情報や、手続きに関する大切なお知らせを受け取ることがあります。最近では、給付金や還付金など、国や自治体からのお知らせが届くことも増えています。
しかし、残念ながら、こうした公的な通知を装って、皆さまを騙そうとする人もいます。慌てて対応してしまうと、大切な個人情報が漏れてしまったり、お金をだまし取られてしまったりする危険があります。
このページでは、給付金や還付金に関する通知を受け取った際に、それが本物かどうかを落ち着いて確認するための、シンプルで分かりやすいステップをご紹介します。これらのステップを知っておくことで、安心して情報を見分けられるようになります。
給付金や還付金に関する「怪しい通知」の例
給付金や還付金に関する通知を装った怪しい連絡は、主に以下のような形で届くことがあります。
- メール: 国や自治体、税務署などを名乗り、「給付金の受け取り手続きが必要です」「税金の還付があります」といった内容のメールが届きます。メールの中に、手続きのためにクリックしてほしい「URL」が書かれていることが多いです。
- SMS(ショートメッセージサービス): スマートフォンに「給付金のお知らせです。〇〇(短いURL)から手続きしてください」といったメッセージが届きます。
- 電話: 役所の職員や銀行員などを名乗り、「給付金の対象です」「税金の還付金があります」と電話がかかってきます。手続きのためにATMを操作するように指示したり、個人情報を聞き出そうとしたりすることがあります。
これらの通知は、一見本物のように見えますが、注意深く確認することが大切です。
怪しい通知に騙されないための確認ステップ
給付金や還付金に関する通知を受け取った際に、慌てずに確認するためのステップをご紹介します。
ステップ1:まずは「慌てない」ことが大切です
通知を受け取ると、もしかしたら大切な連絡かもしれない、早く手続きしないといけない、と焦ってしまうかもしれません。しかし、公的な機関からの連絡で、急いで手続きをしないといけない、というケースは非常に少ないです。特に、連絡手段がメールやSMSのみで、個別にURLをクリックさせようとするものは、一旦立ち止まって冷静に考えてみてください。
ステップ2:通知に書かれている連絡先や情報を「自分で確認」します
受け取った通知に、問い合わせ先の電話番号やウェブサイトのアドレス(URL)が書かれていることがあります。しかし、その通知が偽物だった場合、書かれている連絡先も偽物です。
正しい情報を確認するためには、通知に書かれた連絡先をそのまま使うのではなく、ご自身で改めて正式な情報を調べてください。
- 公的な給付金や還付金の場合: 関係する省庁や都道府県、市区町村の公式ウェブサイトをインターネットで検索して開いてみてください。または、以前受け取った公的な書類などに記載されている正式な問い合わせ先をご確認ください。
- 銀行や金融機関の場合: ご利用の銀行の公式ウェブサイトや、通帳、キャッシュカードなどに記載されている正式な連絡先をご確認ください。
公式ウェブサイトや正式な書類で調べた情報と、受け取った通知に書かれている情報(電話番号やURLなど)が一致するかを確認することが重要です。もし一致しない場合は、その通知は偽物である可能性が非常に高いと考えられます。
ステップ3:個人情報やお金の話に「安易に応じない」ようにします
怪しい通知や電話では、手続きと称して、あなたの名前、住所、電話番号、銀行口座の番号、さらにはクレジットカードの情報など、大切な個人情報を聞き出そうとすることがあります。
また、給付金や還付金を受け取るために「手数料が必要です」「ATMで手続きしてください」などと言ってお金を要求することもあります。
公的な機関が、メールやSMSで皆さまに連絡し、いきなり個人情報を聞いたり、ATMでの操作や現金の振り込みをお願いしたりすることは、原則としてありません。もし、このようなことを求められたら、それは怪しい連絡である可能性が高いと考えられます。絶対にすぐに応じたり、個人情報を伝えたり、お金を振り込んだりしないでください。
困った時、不安な時は「必ず誰かに相談」してください
もし、受け取った通知が本物か偽物か判断できない、どうしたら良いか分からない、と不安になった時は、決して一人で抱え込まず、誰かに相談してください。
- ご家族や信頼できるご友人に、通知の内容を見てもらったり、一緒に考えてもらったりしてください。
- お住まいの地域の消費生活センターに相談することもできます。消費生活センターは、消費者トラブルに関する相談に乗ってくれる、公的な機関です。電話や窓口で相談できます。
- 警察に設置されている警察相談専用電話「#9110」に相談することもできます。これは、緊急ではないけれど、心配なことや困ったことがある場合に相談できる窓口です。
まとめ
給付金や還付金に関する通知が届いた際は、まず「慌てない」ことが大切です。そして、通知に書かれた連絡先を鵜呑みにせず、ご自身で信頼できる情報源から正式な連絡先を調べ、確認するようにしてください。もし、個人情報やお金の話を求められたら、安易に応じず、必ず誰かに相談しましょう。
これらのシンプルなステップを知っておくことで、インターネット上の怪しい情報からご自身を守ることができます。不安な時は、一人で悩まず、信頼できる人に相談してください。皆さまが安心してインターネットを利用できるよう、心から願っています。