SNSやメッセージで流れてくる『信じられない話』、どう見分ける? シンプル確認ステップ
はじめに
SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)や、ご家族・ご友人とのメッセージのやり取りの中で、驚くような話や、少し心配になるような情報を見かけることがあるかもしれません。例えば、「〇〇が原因で病気になる」「△△という商品に注意が必要」「□□のような災害が起きる」といった、思わず「本当かな?」と考えてしまうような情報です。
このような情報の中には、残念ながら根拠のないものや、誤解を招くものが含まれていることがあります。安易に信じてしまったり、慌てて他の方に伝えてしまったりすると、かえって混乱を招くことも考えられます。
この記事では、SNSやメッセージで流れてくる「信じられないような話」や「心配になる情報」に遭遇した際に、誰でも簡単にできるシンプルな確認ステップをご紹介します。落ち着いて情報を見極めるためのお手伝いができれば幸いです。
ステップ1:すぐに信じず、一度立ち止まる
怪しい情報や、にわかには信じがたい話を見かけたとき、最も大切なのは「すぐに信じないこと」です。
驚くような内容や、不安を煽るような情報は、人の注意を引きやすいものです。しかし、そういった情報ほど、一度立ち止まって「これは本当だろうか?」と考える時間を持つことが大切です。
「大変だ!」「早く知らせないと!」と気持ちが焦るかもしれませんが、まずは深呼吸をして、落ち着いて情報の確認に進みましょう。
ステップ2:他の情報源で調べてみる
次に、受け取った情報の内容を、別の場所で調べてみましょう。
- ニュースサイトを確認する: テレビや新聞など、普段から信頼しているニュースメディアのウェブサイトで、同じような情報が報道されていないか確認してみてください。大きな出来事であれば、必ず報じられているはずです。
- 公的な機関のサイトを確認する: 健康に関することなら厚生労働省や自治体のサイト、災害に関することなら気象庁や自治体のサイトなど、関連する公的機関の公式サイトに情報が掲載されていないか確認します。公式の情報は、最も信頼できる情報源の一つです。
- 大手企業の公式サイトを確認する: 特定の商品やサービスに関する情報であれば、その企業や団体の公式サイトを確認します。もし不確かな情報が広まっている場合、公式サイトで注意喚起がされていることもあります。
いくつかの異なる、信頼できる情報源で同じ情報が見つからない場合、その情報は正確ではない可能性が高いと考えられます。
ステップ3:情報の発信元を確認する
情報がどこから送られてきたのか、誰が発信しているのかを確認することも重要です。
- 知っている人からのメッセージでも注意: 家族や友人からのメッセージでも、その人が誰かから又聞きした情報をそのまま伝えているだけかもしれません。また、知り合いのアカウントが乗っ取られている可能性もゼロではありません。送ってきた相手に、どのようにしてその情報を知ったのか、直接尋ねてみるのも一つの方法です。
- 匿名の情報や、個人ブログ・SNSの投稿: 発信者が誰か分からない情報や、個人的なブログ、あるいは情報の発信元がはっきりしないSNSの投稿は、特に注意が必要です。個人の意見や体験談が、あたかも事実のように書かれていることもあります。
信頼できるのは、名前や所属が明確で、その分野について専門的な知識や責任を持つ機関や個人が発信する情報です。
ステップ4:感情を煽る表現に注意する
怪しい情報には、「これをしないと大変なことになる」「いますぐ〇〇してください」「一刻も早くみんなに知らせて!」といったように、読み手の不安や焦りを強く煽る言葉がよく使われます。
冷静な判断をさせないように仕向けるこれらの表現に気づいたら、「もしかしたら、これは怪しい情報かもしれない」と疑うサインとしてください。信頼できる情報は、冷静かつ客観的に事実を伝えるものです。
ステップ5:不安な時は誰かに相談する
これらのステップを踏んでも、やはりその情報が正しいのか判断に迷うこともあるかもしれません。あるいは、その情報に触れて強い不安を感じる場合もあるでしょう。
そんな時は、一人で抱え込まず、誰かに相談してください。
- ご家族や信頼できる友人: 身近な人に話を聞いてもらい、一緒に考えてもらうことは、とても安心につながります。
- 公的な相談窓口: 不安な情報が、具体的なトラブルや消費者問題につながりそうだと感じた場合は、お近くの消費生活センターなどに相談することも考えてみてください。専門家から適切なアドバイスを得られる場合があります。
最後に
インターネット上には、役立つ情報がたくさんありますが、残念ながら不確かな情報も少なくありません。SNSやメッセージで流れてくる「信じられない話」に惑わされないためには、すぐに信じ込まず、ご紹介したシンプルなステップで一度立ち止まって確認する習慣をつけることが大切です。
この記事が、読者の皆さんが安心してインターネットを利用するための一助となれば幸いです。